読書の秋
秋の長夜。如何お過ごしでしょうか。
昨年の12月に発売された勝間さんの本、「効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法」から速読が非常にメジャーになりました。ブームと言っても過言ではないぐらいです。
かくいう自分も、①昨年の12月に大きな試験が終わり好きな読書に専念できる状況なったこと、②上記の本によって「速読」という本の読み方があるということを知ったことによって読書の方法が一変した人間の内の一人です。
本の読み方として、通して読むことしか知らなかった自分にとっては衝撃的なものでした。
そこで今回は、読書の秋に備えて、本を読むために是非知っておくと良いことをまとめます。
Objective
本を読むための本!
Conclusion
目標なくして読書なし!
Background
本を読む時に必要なことは、以下の3つです。
①その本を読む目的を明らかにすること
②その本をどのように読むか決めること
③その本から何を得たかをOutputすること
①その本を読む目的を明らかにすること
これが、最も大切なことです。ある本を読もうと決めた時に、なぜその本を読もうと決めたのかが自分で分かっていること。その本から何を得たいのかを把握していること。それが、本の読み方にも係わってきます。
例えば、小説ですと純粋に「楽しむ」ことが目的となります。一方、いわゆるビジネス本や専門書は「情報を得ること」が目的となります。そのため、小説はドキドキしながら読むことが一番大切なこととなる一方、ビジネス本等は如何に早く、必要な情報を、正確に入手するかが大切となります。
また、情報を得るための本は、それを知ることで何ができるようになるのかを考えることも重要です。読み終わっただけでは読む前と何も変わっていない状態ですから、実際の行動にどのように反映させることができるかを考えながら読む必要があります。
このように、予め本から何を得たいのかを自分の中で定めることが第一歩です。
②その本をどのように読むか決めること
本を読む目的が定まったら、それをどのようにすれば最も効率的に達成できるかが問題です。それが読み方に繋がります。
例えば、楽しみを得るための読書でしたら、話の構成、使われている語句等を味わうために、ゆっくりと、自分のペースで読めば良いのです。対して、情報を入手するための読書でしたら、速く、必要な部分のみ読めば良いのです。また、考える力をつけたい場合には速さよりも、文章の一つ一つに対して自分の考えを纏める必要があるので、速読してはダメということになります。
ここで、社会人にとって最も多いと思われる、情報を得るための読み方について、目次の重要性を少々。
目次は、内容のSummaryであるため、文書構成、論旨等、筆者の言いたいことの全てが要約されている部分です。そのため、本を読む前に必ず目次を読むことをお勧めします。僕も目次を読み、内容について一考してから読み始めるようにした結果、読む速度や理解度が飛躍的に上がりました。また、目次は本の構成を映す鏡ですから、目次を見ればその本が考えて書かれているのか、やっつけで書かれたのかが分かるようになってきました。
目次は意識しないと確実に飛ばされる部分です。ちょっと目を通してみて下さい。
③その本から何を得たかをOutputすること
最後に、本を読んだ結果として、何が分かったのか、何ができるようになったのかをまとめる必要があります。当然読みっぱなしにしてもある程度の知識は身に付いているのですが、意識的にOutputすることによって定着率が格段に上がります。
そもそも、僕がこの文章を書いている理由も、知識の定着という目的が多くを占めています。何らかの形で行動に反映させることができるか。それを考えて読まないと、宝の持ち腐れとなってしまいます。そのため、本を読む目的を明らかにすることが大事なのだと思います。Feedbackできない本を読むことは、やはり「楽しみ」のための読書になってしまうのでしょう。
Outputの仕方は様々です。内容のまとめだけですと、マインドマップが最近非常に流行りです。これは、内容を連想のように図として記載する方法です。
結局、本を読むことによって、自分が何か変わらないとせっかくの読書がもったいないという話です。
・・・まぁ、その理論だとモテ本読んだら、モテないといけないわけですが。。はい。
ではでは。
参考文献
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効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法 著者:勝間 和代 |
☆×5
文句無しの内容です。読書のみではなく、仕事に関する行動の全てを最適化させるためのアイディアが詰まっています。また、今日本で一番売れている会計士さんです。
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本を読む本 (講談社学術文庫) 著者:モーティマー・J. アドラー,C.V. ドーレン |
☆×4
本の読み方の古典です。どのような本をどのように読むべくかについて、具体的に記載してあります。関連する本をまとめて読むべき等、機智に富んだ内容だと思います。
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いつも目標達成している人の読書術 著者:丸山 純孝 |
☆×4
目標を持った読書を推奨しています。特に、昨今の速読ブームに対して警鐘を鳴らしている点が新しいです。丁寧に記載されており、読みやすい本だと思います。
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あなたもいままでの10倍速く本が読める 著者:ポール・R・シーリィ |
☆×4
題名はひたすら胡散臭いですが、内容は良いです。速読の具体的な方法を記載しているこの本は実行に移しやすい良書だと思います。
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ビジネスマンのための「読書力」養成講座 著者:小宮 一慶 |
☆×3
本の読み方には複数の種類があると提案されています。若干、昨今の読書ブームに対応するために急ぎで出版され感はありますが、内容は頭に残りやすいと思います。
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コメント
(o^-^o)弊著をおとりあげいただきありがとうございます!
> 丁寧に記載されており、読みやすい本だと思います。
そうおっしゃっていただけますと
意図したことが表現できたという意味においても
著者としてとてもうれしくおもいます。
ありがとうございました。
投稿: 丸山 純孝 | 2008年9月20日 (土) 20時44分