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本の紹介 - 「見える化」仕事術

「見える化」仕事術 Book 「見える化」仕事術

著者:石川 和幸
販売元:ディスカヴァー・トゥエンティワン
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☆×4

あなたが今やっている仕事って何ですか?

ビジネスパーソンのほとんどが、日々仕事に追われ、時間が無く、仕事の質の管理に悩んでいるはずです。今やっている仕事を片付けてもすぐ次の仕事がやってきて、それを片付けてもまたすぐに。仕事という名の回転螺旋階段。そしていつかは足が回りきらなくなり、大失敗をしてしまう。奈落に落ちていく瞬間です。

なぜか。

その理由が、冒頭の問いにすぐに答えられないからです。どのような仕事をどのようにやっていますか?

本書はこの、どのような仕事をどのように行っているかを「見える化」する方法を詳説。もともとは、製造過程の品質管理である方法を一般個人のビジネスパーソン向けに改良し、仕事の質と効率性をカイゼンしようというのが目的です。

仕事を「明示化」・「可視化」することによって、質と効率性を高めたい全てのビジネスパーソンに!

Objective
「見える化」仕事術とは何かを知る!

Conclusion
仕事のシステム化による管理!

Background
私たちは、モノが在ることによって認知することができます。そして、在るということは見えるということ。逆に言えば、見えないうちはモノは無いことと一緒です。仕事も同じ。見えていない仕事というのは、無いことと同じです。そして、無いモノを管理することも、改善することもできない。

でも、仕事とは作業です。作業は通常目に見える形としては残りません。残るのは、成果物のみ。そのため、仕事を見えるようにして私たちが認識しないとその管理・改善はできないのです。

では、仕事を見えるようにするためには、どうすればよいか。

本書で述べられていることを大別すると以下の2つになると思います。
①標準化
②分類・整理

①標準化
これは、今行っている仕事を形式化・文書化するというものです。その方法は、仕事の内容を時系列で書き出すフローチャートであったり、仕事の内容一覧であるチェックシートであったり。

その中で、最も簡単かつ効果的な方法が「箇条書き」。

誰しもが、その日一日の仕事の内容を書き出してどのように進めようか考えたことがあると思います。それです。それこそが仕事の見える化。

その箇条書きを仕事の流れに沿って図解すればフローチャートに、やるべき仕事一覧として保存すればチェックシートに、ミーティングのお題として書き記せばアジェンダになります。それらの、文書化・形式化された仕事こそが「見える仕事」です。

そして、文書として仕事内容が残っているのですから、その改善は文書に基づいて考えることができます。このような状態になって初めて仕事は誰しもが改善可能になるのです。暗黙知の形式知化とも言えるのではないでしょうか。

②分類・整理
分類・整理とは、事実を関連性、因果性を理解しつつ把握することです。その方法として本書では、関連性を知る方法としてロジックツリーやフロー図、ネットワーク図が、思考プロセスを図式化する方法としてブレーンストーミングやKJ法、マインドマップが紹介されています。

本書の特徴は、主要な方法が網羅的に解説されており、かつ、それぞれの注意点や長所がコンパクトにまとめられている点です。本書によって、各種の方法の内容、適用すべき場面やチェックポイントを知り、深く知りたい方法についてさらに他の専門書に進む。それがベストな本書の使い方ではないかと思います。いわば、道標です。

最後に、本書では最終章で、①・②を踏まえプロジェクトを管理する方法を詳説しています。全ての仕事はプロジェクトであり、その管理は見える化なしにはできません。

プロジェクトの管理方法も基本は、①・②です。仕事を細分化してそれぞれを見える化し、各仕事を適切に管理するというものです。

***

この本の難しいところは、読んだだけではほぼ全く意味が無いという点です。実際にチェックリストを作ったりロジックツリーを作ることや、仕事をする際に見える化できるように意識することといった、実践の積み重ねが必要となります。

それが一番難しいのですけどね。

本書を読んで、一年間手帳に書き出した時間の使い方を見直してみました。レビューができる状態を作っておくことは、カイゼンの第一歩!

・・・改善すべきところ、多すぎですが。。。とりあえずTOC理論に基づいてがんばります。

ではでは。

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