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時価会計の凍結 vol.3

たびたびですが、また時価会計の凍結について。

時価会計の凍結とは、①企業が保有する有価証券や金融商品のうち、時価が「良く分からない」ものについて、②市場価格で評価することをやめてしまえ!という会計処理を採用することです。

2月5日、アメリカで時価会計を停止するという噂が出まわり、株価が上昇しました。2月9日にガイトナー財務長官が金融システムの強化策を発表する際に時価会計を凍結するという処置を盛り込むことを期待したものです。

時価会計の凍結は、腐った食材を使った料理を出すレストランを三ツ星レストランと評価するようなものです。なぜか。それは、「粉飾の粉飾」だからです。

Objective
時価会計の凍結を考える!

Conclusion
ハダカの王様は何をしたって結局ハダカ!

Background
時価会計の凍結のポイント冒頭に書いたように下の2つです。

①時価が良く分からないもの
②市場価格で評価することをやめてしまう

<時価が良く分からないもの>
時価が良く分からないものは、市場で直接取引されていない金融商品など、既存の市場価格を直接時価として採用することができないものを指します。

例えば、上場していない企業の有価証券や、石油でもマイナーな地域の石油など、ちょっとクセのあるものです。

これらの商品は、ダイレクトに取引されている市場価格が無いので、市場で入手できる情報を基に企業が自分で時価を計算します。アメリカでは、自分で計算する度合いが弱ければレベル2、強ければレベル3という区分に分類されます。ちなみにアメリカの企業の保有する金融資産の90%以上がレベル2です。

<市場価格で評価することをやめてしまう>
少し詳しく言うと、時価評価すること自体をやめてしまうのではありません。市場が大混乱しているので、市場から入手した情報を使うことが正しくないとして、企業が自分で時価を計算してしまって良いとするものです。上で言う、レベル2からレベル3への振り替えを可能にしようというものです。

つまり、時価会計の凍結とは、企業の社長が「はぁん、時価?俺の計算した時価の方が正しいんでぃ!」と言っていることと同じです。

まぁ、これは会計理論的にはナシではないのかもしれないのですが、問題は客観性。皆ピンチの中で、「俺の計算した時価」がどこまで正しいものなのか。

水は低いところに流れるものなので、皆、絶対に自分に都合の良い時価を使うに決まっているのです。でも、いくら評価に「俺の計算した時価」を使っても、それじゃ誰も買わないから価格が下がっているんじゃないですか!社長!!

これは、レストランが腐った料理出して、「これ、俺はうまいと思うから、お前も食え」と言っていることと同じです。しかも、タチが悪いのが、レストランを評価するところが、腐ってる料理出してもOKと言ってしまうこと。

粉飾している企業があっても、粉飾の定義を変えたらセーフというのでは、何が正しいのか分かりません。

売れないから、値段は下がっているのです。ハダカの王様は何を着てると言ってもハダカです。

時価評価の凍結、反対し続けますよー

ではでは。

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