大切な約束を思い出すために読むべき本
恋人との大切な記念日を忘れて、3日間口をきいてもらえなかった…
絶対に、誰もが一度は思ったことがあることだと思います(笑)
僕は大切な人の誕生日を覚えるのがやっとです。家族の分ですら日付があやしい。でも、誕生日には皆ちゃんと祝ってあげたいのです。
記憶は私たちの行動を支える強力な源泉です。記憶があるから私たちは複雑な用事をこなすことができます。逆に記憶がおろそかになると行動も行うことができず、冒頭のような悲しい事件が起きてしまいます。
記憶を支えるために手帳を使うというのもアリだと思います。でも、手帳はなかなか書き込みが面倒であったりします。あと、字が読めないんです。。急いで書いた時の自分の。
そんな悩みの折に、スゴい本が来ました。これは、試さねば。
Objective
記憶をITツールで支えていこう!
Conclusion
簡単!でも、慣れとマメさは絶対必要!
Background
今回、目に止まったのが、こちらの本。
この本のスゴいところは、①仕事に必要な記憶力とは何かを定義したこと、②その記憶力の向上のために、一切の脳トレを行わないとしたことです。
P.20
このことか分かるとおり、ビジネスの現場で有用な記憶力とは、何でも覚えておく力ではなく、適切なことをタイミングよく思い出す力なのです。
確かに。
記憶というものにはいくつかの種類があって、感覚記憶、作業記憶、短期・長期記憶他に分けることができます。この中で、仕事のときに特に必要になるのが、展望的記憶という将来行う行動に対する記憶力と筆者は位置づけています。
本の中にはその展望的記憶のサポートのために厳選されたツールが紹介されています。このツールの厳選にこそ、本書の価値があります。
いわば、本書は旅行代理店。どこ行きたいのかを明確にしてあげれば、オススメの旅行の日程を示してくれていることと同じです。あとは、現地で楽しむだけ。
この現地で楽しむ行為が、読者にとってはITツールの実際の使いこなしとなるのです。それゆえ、本書は今年一番「読んだだけでは役に立たない本」です。実地体験が入って初めて本書は「完成」します。
なまけるために、先にやろう。ハインリッヒの法則にあるように、本書のツールを使って300のヒヤリを潰しておけば、恋人にフラれるような大事故も防げるはずです。
***
すでに幾つか使ってみています。さすが使いやすいものが多いです。そのうち自然淘汰されて、自分にとって必要なものだけが残ると思います。
人間は忘れる生き物。そして、忘れることかできるというのは決して呪いではなく、祝福なのだと思います。過去からの全ての記憶が並列して残っていては、今の自分に一番大切なことが何なのだかが分からなくなってしまう。だから、忘れることができるのでしょう。
もっと、よりよく生きるために。
ご一読、感謝です。ではではー
<もっと知りたい方のために>
技術評論社
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佐々木正悟のライフハックス心理学というご自身のブログもお持ちの著者。記憶にフォーカスしたIT補助という切り口が斬新でした。もし一つだけお願いがあるとすれば、巻末にツールの一覧を作って欲しかったです。今読者が持っているもので何ができるのかを知るために。ツールをここで書いては「厳選」の意味がなくなってしまうので、せめて目次でまとめます。
①携帯(iPhone以外も可)
P.31…携帯電話がタスクをアラートする
P.34…携帯電話でタスクリストを管理する
P.123・・・メールで「今週の目標」を受け取る
②iPhone
P.51…iPhoneでタスクを管理する
P.97…携帯電話でスケジュールを管理する
P.133…iPhoneで予定とタスクとメモをまとめて管理する
③PC(オフライン)
P.59…PCで一日のタスク処理をシミュレートする
P.81…アウトルックでスケジュールとタスク・メールを一元管理する
P.115…ソフトウェアでアイデアを完璧に分類する
④PC(オンライン)
<他、全て>
オライリージャパン
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本書で対象外となっている、「脳の良い使い方」を解説している本です。ちょっとしたことを覚えるために有効なテクニックから、人前であがらないための方法など、知っていると役に立つことが満載です。よく使うものを選んで使っていけば、様々な窮地を救ってくれると思います。
レバレッジシリーズの著者の本。ハインリッヒの法則と同じです。先にめんどくさいことをやっつけておくだけで、後々楽をしようという考え方です。本当のなまけものはなまけるための努力を惜しまないのです。
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