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「感動する!数学」で本当に感動できるか

結論。できます。
その感動は人生の半分。

思い返せば、日常生活には数があふれているわけで。
いろいろな数、法則に乗り、生活しています。

たとえば、電車の時刻表。一回あたりの輸送量がだいたい同じになるように計算の上、作成されているはずです。しかも、他の電車との連立方程式で、最適な輸送ができるようになっている。

電車に乗っていると窓から見えてくる、野に咲く花の花弁。ひまわりがフィボナッチ数に基づいて大きくなっていくという話を聞くと、生物の遺伝子に組み込まれた絶対的な美を感じます。

メールを打つ。そのメールは0と1の記号に変換されて、相手のところに届く。0と1の組み合わせで文字が構成されている。

マトリックスの世界ではないですが、この現実の世界が複雑な数式に基づいて動いていることは間違いないわけです。

そう、数学は「世界の謎」を解き明かそうとしている。世界の構造に。

でも、そこには、人は存在しない。

その点、文学は人にこそ興味を持ち、心に焦点を当てます。

小説とは、このように過ごしたらこんな結末が待っているという教訓であり、「そんな人生を君は送りたいのかい」と問いかけてくるわけです。

つまり、小説は人生の実験装置。こんな時に、人はこんな風に反応して、こんな結末が生まれるだろう、と。だから、その主題は、欲と愛なわけです。

となると、片方だけ理解しようとするのは、世界の美しさと人の心の美しさのどちらかだけ理解しようとしていることと同じなわけで、非常にMottainai。

感動する数学は、その両方を理解して初めて、「自分のリアル」を理解できるのだなぁと感じさせてくれた一冊でした。

…この文章も、0と1の組み合わせなんですよねー

なんか不思議。

ではではー

<もっと知りたい方へ>

感動する!数学 (PHP文庫)
桜井 進
PHP研究所
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数学者の人生って何か悲壮感を感じるのは僕だけでしょうか(笑)芸術家、なんですよね。この本は、そんな「芸術」を理解するために知っておくべき「素養」が満載。本の中には、有名な定理あり、身の回りの数字あり、面白問題ありと盛りだくさんです。数学を「おやつ」としてかじりたい、一般文系読者にぴったりの一冊です。

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)
サイモン シン
新潮社
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ノートの端書にあった、天才数学者の一遍の走り書き、「n≧3のとき、Xn+Yn=Znはあり得ない。私は答えを知っているが、その答えを書くには余白が狭すぎる」に、後世の人類が350年をかけて挑戦する物語。その中枢には、日本人もかかわってきています。数学は人生を捧げられる魅力があることを知ることのできる素晴らしい一冊。もちろん、ノンフィクション。

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