FF13から考える次世代ゲーム観
FF13に発売以来ハマってしまいました。昨日クリア。FF13、僕は好きです。
ただ、アマゾンのレビューを見ると、☆5つから1つまでキレイに分布しているのです。その理由について少し考えると、今のゲーム業界の難しさに直面しました。
<FF13は完全に「大人」向けの作品>
4万円するPS3と1万円弱のゲームを用意するのは、子供ではなかなか難しい。そうなると、採算を取るために会社は大人をユーザーとして取り込まざるを得ないです。
一方で、大人はゲームにばっかり費やす時間が無いのですよね。あんまり。
そこでスクエア・エニックスが採った戦略が、映像特化・ストーリーシンプル化戦略です。
大人をターゲットにすると、競合相手がどうしても他の娯楽になってしまう。映画であったり、話題のスポットへのお出かけであったり。そんな目の肥えた大人を相手に商売するためには差別化のための「驚き」を作る必要があります。
その驚きがFFシリーズでは「映像」と定義されたのだと思います。そしてFF13が提供する映像は確実にユーザーの期待の水準を超えている。
あとは、ゲームとしての遊びやすさを提供してあげればよいわけです。社会人でもちゃんと進められるように。複雑な分岐や、次に何をするか分からないといった昔のゲームではよくあったストレスをなるべく解消してあげて、遊びやすくしてあげる。
その結果が、FF13の一本道ストーリーに繋がったのだと思います。
まさに、ムダがない、エリートゲーム。
ただ、それに従来のゲームを愛する人たちが拒絶反応を示している。純粋にゲームを楽しみたい人にとっては、ゲームでまで全てを押し付けられることはたまらないのです。
彼らがゲームに求めるものは、自由です。自分色に、自分の気が済むように遊びたい。そこには、遊びの原点への欲求があります。
遊びとは、ムダです。ムダを楽しむことが遊びなのです。その遊びからムダをそぎ落としてしまうと、面白くない。夢がない。だから、エリートゲームは純粋に遊びを求める人には受け入れられないのです。
この問題は、FFがブランド化しすぎたことに起因します。ステークホルダーが増えすぎて、全員の満足を得られなくなった。その結果がアマゾンの☆評価での均一的な分布だと思います。ユーザーのバックグラウンドが違えば、評価も違ってくるゲームだと思います。
これは、いろいろなところで起こっていることと同じ現象でしょう。商売が大規模になればなるほど、全員の欲求を満たすことは難しくなるということです。
社会人にもなってそれなりに時間も経ちますが、未だゲーマーです。その理由は、当然自分がゲーム好きだということもあるかもしれませんが、ゲーム会社が社会人にも配慮したゲームを作ってくれているということもあります。
ゲームも成熟産業となって、ニーズが多様化してしまったのだなぁと、しみじみ思う今日でした。
解?一本道のメインストーリー+脇道サブストーリーを増やすしか無いのではないかなー
ではではー
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