本の紹介 - 群れのルール
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群れのルール 群衆の叡智を賢く活用する方法 ピーター・ミラー 土方 奈美 東洋経済新報社 2010-07-16 売り上げランキング : 3391 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
社会は生き物だ。また忘れていたことを思い出す。
本書に登場するのは、アリ、ハチ、鳥、そして、バッタ。
お世辞にも人間より賢いようには見えない生き物たちです。
個別に見れば。
ですが、彼らが群れを成した瞬間から一つの全く別のイキモノとなるのです。
アリは人間には作れないような蟻塚を作り、壊れても完璧に修復します。
ハチはミツの場所を的確に絞り込んでいきます。
鳥は見事な一群を成して飛び、バッタはブルドーザーより豪快に全てを壊します。
一匹、一匹にはそんな意志も能力もないのです。
アリはある条件に反応して行動を起こしているだけで、立派な蟻塚を作ろうなんてちっとも考えてゃいない。
それでも、全体としては、素晴らしい力を発揮します。
いや、自然ってスゴいなぁ。
ではで…
と、読了しそうになってふと思いました。
むむ、普段僕らがしていることも全く同じなのではないか、と。
社会を構成する、会社。
会社を構成する、私たち。
やっていることは全く同じじゃないですか。
正直、毎日「この会社をスゴイ会社にしよう」と思って働いている人なんかほとんどいない。
皆、割り当てられた仕事を坦々とこなしている。
ただ、それだけで、車ができ、飛行機は飛び、マネーが世界を駆け巡る。
一人ひとりの能力なんて大したことはなくたって。
なんだ、人間だって同じだったんだ。
構成要素自体にはそんな飛びぬけた存在意義なんていらない。
在ること。それが大切なんだ。
あなたとわたしが生きる世界。
だから、世界は今日も面白い。
生き物のチカラを感じる一冊をぜひ。
ではではー

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