企業は社内Wikiを持った方が良いのではないだろうか
毎日思っているのだけれども、企業内の情報ってとってもアクセスが悪い。
従業員は企業にしてみれば活動してくれる手足であると同時に、情報を生み出すノードでもあります。ある程度の命令を与える必要があるけれども、結構自立的に動いてくれ、しかも新しい情報まで生み出してくれる優れた端末です。
その端末から企業は日報や報告書のような形で情報を吸い上げるのですが、この吸い上げた情報が極めて活用に向いていない形でしか保管されていない気がします。
つまり、紙。
日報や報告書はいわば企業が従業員にお金を払って仕入れている情報です。それらの扱いがあんまりにもぞんざいなのではないかと思うのです。報告書や日報はおそらく上司の方が見られた後で上司の方の中でのみ消化されておしまいなのでは。とってもMOTTAINAI。
あなたの会社は企業内情報に外部の情報と同じぐらいアクセスできるでしょうか?世の中に出回っている情報はGoogleにより検索され日々発見・整理されています。一方で企業内で生まれた情報は検索ができ、使える形で残っているでしょうか。
ゲームの攻略Wikiに関するエントリで書いたのですが、情報を結びつけて一つの使える形にするという点ではWiki形式は非常に優れています。項目毎に検索ができ、関連するWordsが紐づけられ、使える形の知識として共有されます。このような形で情報が共有されることによる利益というのは計り知れないと思うのです。
例えば営業の話。山田さん(仮)をずっと担当していた担当者には山田さんの情報がどんどんと貯まっています。仕事、家族構成、趣味などなど。但し、その情報は完全に営業担当者個人に属人的な情報であり企業としては把握できていないはずです。すると、他の部署がその情報を使って適切な商品を提案するとか、代わりの担当者がいつもと変わらないレベルでのサービスを行うとかが全くできないのです。
日本の製造業にもwikiは使えるはずです。ある一定の条件下、温度・湿度・時間などで特定の加工方法を試したら成功しやすいのかしにくいのか。職人さんの属人的な情報が共有されればもっと見習いの進化が速くなるはずです。
企業内情報のWiki化。モジュール毎に個人が記載するため付加も少なく、運用コストも低いと思うのですが。情報流出リスクが高すぎるのですかね?
うーん。。。めんどくさそうだから誰もやらないだけな気がするのですが…
どうです?職場でチャレンジしてみませんか?
ではではー
関連本
日経BP社
売り上げランキング: 76806
協業の未来。これからの協業には4つのポイントがあるとします。1.オープン、2.ピアリング、3.共有、4.グローバル。1と4はより多くの人と協業することを、2と3は共有の仕方がよりダイレクトに深くなることを示唆します。この戦略の問題は収益化。オープンに共有された知識は確かに進化を早めてくれるのですが、ある特定の企業に利益をもたらすかというとなかなか厳しそう。企業がオープンなWikiを活用するためには何かもう一つ必要な気がします。
関連記事
| 固定リンク
「できればディープに考えたい!」カテゴリの記事
- その仕事を選ぶ理由 - How & What(2012.12.09)
- 良いレビューとは何だろう?(2012.03.09)
- 【ダイバーシティ・プロジェクト】内田氏×勝間氏対談講演(2011.11.06)
- ジョブズが最後に壊したもの(2011.10.15)
- 現代技術と知的生産(2011.03.10)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント