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東京電力で働いている方々へ、心からのありがとうを

震災から10日が経ちました。今でも被災地の方々は苦しい思いをされていると思うと心が苦しくなります。心からお見舞い申し上げるとともに、一日でも早い復旧を応援しています。

一方、被災が軽微だった人たちはだんだんと日常を取り戻し始めました。一時は止まっていたブログたちにも徐々にエントリーが戻ってきました。

そんなエントリーを眺めつつ今回の震災で僕が思ったことは、不謹慎かもしれませんが、東京電力やそこで働く方々ににあらためてありがとうって思える時はこんな天災の時だけなんだろうな、ということです。

東京電力も被災者であること

東京電力も被災者です。原発事故は人災という論調が強いのですが、それ以前に東京電力だって被災者であることを忘れてはいけません。それにもかかわらず、東京電力の従業員の方々は命を掛けた復旧作業を行っている。本当に頭が下がります。

それが商売だから?そうでしょう。ですが、彼らは被災者でありながら誰よりも早く復旧作業を行っているのです。復旧効率から言ったら間違いなくNo.1の努力家です。そして、彼らが身を粉にした努力をするのは、日本のみんなが待っているからです。彼らだって休みたいのです。ですが、働いてくれています。避難もせずに。黙々と。

文化生活のコスト

今回の停電があってあらためて電気代を確認しました。一ヶ月で1万円とちょっと。少し贅沢をしたらすぐに消えてしまいそうな金額。そんなコストで、明るい部屋で、家族と一緒に、あったかいねと言いながら、ご飯を食べることができる「可能性」を僕たちは手にしています。

原子力発電の危険性や被害を訴える方は多くいます。それはそれで正しいのでしょう。確かに危険を伴う技術だと思います。ただ、原子力発電という効率的な技術が僕たちの文化的な生活を低コストで支えていることも忘れてはいけないはずです。今の生活レベルをキープした前提で安全性ばかりを批判するのはアンフェアでしょう。

もし、原子力発電を諦めろとするならば、どこまでの生活コストの上昇を許容できるのか。それも議論しないと生産的な批判になりません。

僕は今の生活水準にとても感謝しています。原子力発電は見えないながらも普段の生活を通じて人を助けているのです。原子力発電があるからご飯を食べることのできるだけのお金が残る。そんな人だって必ず存在するのです。

普段は見えないということ

人は「無い」ことに驚くことはあっても、「ある」ことに驚くことはあまりありません。存在することは得てして当たり前だからです。特に昔からあるものは、無くなった時に初めてあったことを思い出します。今回の電気も同じです。

僕は正直に言って、今回の地震で停電するまで、電気が「ある」ことを意識したことはほとんどありませんでした。また、停電が地震といった天災によるもので無い限り、電気が無くなったら東京電力を恨みました。つまり、電気があるということに純粋に感謝できるのは今回のようなケースのみだったことに気づきました。

インフラ会社は減点評価です。できて当たり前。できない時にだけ目立ち、叩かれる。感謝されることなんて基本的にありません。「ある」ことに驚く人なんて誰もいないんだから。

だから、今回僕は感謝します。東京電力という組織に、そして、そこで働く方々に。被災者でありながらも、僕らの生活を支えてくれる、空気のような存在に、初めて、心から感謝します。

ありがとう。

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