改善と戦略の違い
ついつい楽をしてマネに走りがちな僕に必要な考え方。
Strategy Photo by ByronNewMedia
情報社会なう。少しあたりを見回しただけで簡単にベストプラクティスを見つけることができる時代です。初対面の人と仲良くなる10の方法、ERPによる組織管理、果ては大学院への通学。これらは先人のコピーであり、改善です。
改善は現状を維持して、かつ、より良くするための+αの付加価値活動です。従来の価値を維持したまま新たに価値を付け加えるものなので失敗してもマイナスにはなりません。
良いコトだらけの改善ですが、改善は戦略ではありません。
戦略は何かの特徴を出すために、他の何かを犠牲にすることです。そのため、失敗すると価値がマイナスとなることもあります。
この価値がマイナスになる可能性は、プラスになる可能性より強く嫌われます(以前プロペクト理論について書いた記事はこちら)。そのため、ついつい戦略ではなく改善を選択することが多くなってしまいます。
改善の視点は「より良いものをより安く」です。この改善が続くとどこかでお客の満足を超えてしまいます。本来必要な機能以上のものが付加されたり、お客さんが本来払ってもよいと考えている価格よりも安くなってしまいます。このオーバースペックが生じたときに、市場は縮み始めます。
一方で、戦略は逆に何かを略することによって価値を増そうとします。オーバースペックの部分を削り、特徴を際立たせることによって新しいものを生み出す発想です。
得てしてこの方法は新技術を使っていない、何も新しくないと批判されがちです。ですが、任天堂のWii、AppleのiPodなどはそのような批判を受けつつも消費者には受け入れられました。それは、お客さんに何を届けたいのか、そのためには何が必要で何が不要なのかを突き詰めたからです。
突き詰め、いらないものを捨てる行動も価値を生みます。足し算、掛け算だけではなく、引き算、割り算だって立派な計算方法です。
ものが溢れている昨今、何か略するという「戦略思考」はより大切になってきていると思います。
…と、いう考えもあり、僕は競争戦略を学んでいます。これから関係するエントリーも増えると思います。ごひいきに♪
ではではー
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コメント
いつも楽しく読ませてもらっています。とても勉強になります^^
投稿: iphone小僧 | 2011年4月22日 (金) 09時42分