新江ノ島水族館に学ぶ来館者体験の向上
新江ノ島水族館に行ってきました。かなりの混雑だったのですが、オペレーションによって上手に捌いており、感心したので思わずエントリ。
新江ノ島水族館の年間の入場者数は非公式な数値ながら130万人とされています。おそらく夏の7-8月に6割ぐらいの入場者数を達成すると思うので、本日の入場者数は130万人 × 60% × 1/60日 = 1万3000人ぐらいだったのでしょうか?
上手だなぁと思ったのが、館内で順次「イベント」を行い人の動きを制御していた点です。この「イベント」には、イルカのショーや巨大水槽でのパフォーマンスに加え、ペンギンの整列やクラゲのライトアップといった、ちょっとした演出も含まれていました。
何度か足を運んだことがあるのですが、ここまで細かくイベントの設定はされていなかったような気がします。
各水槽でのパフォーマンスを細かくイベント・プログラム化することによって、何時に何人をどの程度の間留めることができるかが計算できるようになります。その結果、人数が多くなっても人の動きがある程度読めるようになり、スタッフも重点的に配置することができるようになります。
この傾斜配分による空間の快適化によって、来館者の体験が良くなり、結果としてリピーターの獲得の可能性が高まります。
新江ノ島水族館の最大の課題はリピーターの増加です。年間の入場パスポートが当日券2枚分の金額で売られているという状況が、正直にリピーター獲得の厳しさを表していると思います。
1年間で2回以上来たくなるような何らかの施策が必要なのですが、江ノ島という立地=夏というイメージと、大きな施設が必要であることによる機動性の低さなどからなかなか難しいのでしょう。もしかすると、水族館単体での努力よりも、地域的な対応が必要な問題なのかもしれません。
それでも、一度訪れてくれた来館者の体験を向上させる取り組みというのは最初の一歩として大切なものです。今回気づいた新江ノ島水族館の施策は、混雑を捌く必要のある様々な業態でもとても参考になるのではないでしょうか。
顧客体験の向上。はじめの一歩の大切さを感じさせてくれた、新江ノ島水族館でした。
ちなみに、イルカショーがとても凝ったものになっていて、ぜひ一度ご覧頂きたいなぁと思いました。イルカショー=スーパージャンプと固まっていた固定概念が魅せる演出により氷解した感じです。
夏も残り少なくなってきましたが、ぜひ。
ではではー
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