プロジェクトとタスク管理に関するまとめエントリー
今回のプロジェクトではやや管理失敗。反省を込めて、プロジェクト管理関係のエントリーを振り返ってみます。
自分ひとりのタスク管理 - 心地よい方法で
自分のタスク管理で一番難しいのはアテンションコントロールです。ひとりではどうしても注意力散漫になってしまいます。 これが起こる理由は、次に何をすればよいのかわからないからです。防ぐためにはリストをつくることが大切です。
また、シゴタノのTaskChuteがスゴい理由で書いたように、リストをつくる理由はアテンションコントロールに留まりません。書き出すことによって今日何をできるようになるのかが分かるようになり、優先順位を付けるという考え方が生まれます。具体的な使い方は優先順位を付けたTaskChuteの使い方でまとめました。
自分ひとりのタスク管理のポイントはどんなに複雑でも自分が使いやすいものであればよいということです。どのようなツールを使っても、どのように管理しても、続けることができるのならば、それが自分の方法であるということです。
心地よさを考える - リストのコストとベネフィットの比較
では、タスク管理を行った方が良いとして、どのような場合にタスク管理が必要になるのでしょうか。とても有名なGTDという方法を提唱されているデビット・アレンさんは、2分以内でできることはリストをつくるよりもその場でやってしまった方が良いとしています。ただ、それ以外の場合にはリストをつくって、やるべきことを全て頭から追い出す方法を提案されています。
僕の場合は「3」以上のやるべきことは、Task管理した方がいいのように、ある程度タスクがたまってしまった状況に追い込まれたらリストをつくるようにしています。これは、リストをつくる手間・リストを確認する手間と、やるべきことがスムーズに流れるというメリットを比べてのことです。
リストをつくると何回も確認することも必要となります。そのため、確認しやすい方法であるということもポイントです。
使いやすさという点では、Toodledoとスマートフォンの連携が一番好きな組み合わせです。PCでもスマートフォンでもリストをつくり、手軽に確認できるというのは今の時代ならではの方法です。Toodledoとスマートフォンの連携についてはToodledoとiPhone/Androidを連動させてTask確認を!にまとめました。
ちなみに、仕事では毎日1日の始めにつくってから仕事に取りかかります。その日にやらないといけないこと、やるべきことを把握しないで仕事を始めることは、地図なしに山登りするのと同じぐらい危険です。遭難して帰れなくなってしまいます。
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ずっと難しいチームの管理 - 複雑な方法は絶対ダメ
一方で、チームの管理となると話が一変します。自分ひとりのときには、いかに自分に心地よいかだけを考えていれば良かったのですが、チームのタスク管理には極めて明確なシンプルさが必要となります。みんなに使われるものというのは、シンプルでなければ広がらないのです。
そのため、毎日日報を出させるマイクロマネジメントや、TaskChute・Toodledoといったみんなが普段使っていないツールを使った管理は避ける必要があります。チームの中には合わない人がいる可能性があるからです。ToodledoよりずっとシンプルなRemember The Milkでもツールというだけで拒絶反応を示す人もいます。
この解決策は、今のところカレンダーしか思いついていません。Outlookのカレンダー機能、Googleカレンダー、さらには、卓上カレンダー。これらの日付=Due dateが見えるもので、いつまでに、誰が、何を、ということを決めることで管理します。
チームの管理 - 進捗度は絶対現実と合っていない
チーム管理が難しいのは、「進捗度」が人によって違うため、「どれぐらい進んだ」「進捗度70%です」「そうか」というやり取りにはほぼ意味がない点です。本当に進んでいるのか進んでいないのかはタスクによってしか管理できません。どのタスクが終わって、どのタスクが終わっていないのか。プロジェクトの進捗はそれでのみ管理可能です。
また、タスクも「作業」や「行動」レベルの具体的なものになっていないと、やはり勘違いが起きます。究極的には、タスクとは「商品の仕入時期を確認する」ではなく、「担当の山田さんに電話する」である必要があります。ですが、タスクの設定も時間とのトレードオフです。そのため、スタッフを信頼することが必要となります。
ここで言う信頼とは行動に予測がつくかどうかです。プロジェクト管理においてどのスタッフをどこまで信頼するかというのは、気持ちの問題ではなく、行動の問題です。この信頼性をどのように決めるのかが、プロジェクトマネージャーの腕の見せ所です。信頼性が高い人の管理は粗く、信頼性が低い人の管理は細かく行う必要があります。
この管理を人に合うように適度にしてあげないと、作業の遅れが生まれ、結果としてその人もチームも遅れを取り戻すためにオーバーワークが必要になってしまいます。プッシュは優しさでもあるのです。
まとめ - チームのタスク管理は自分のタスク管理から
チームのタスク管理はシンプルさが求められる点と、信頼性という要素が入る点で個人のタスク管理の数倍難しいです。ですが、チームで働くことは大きなことを達成することの可能性を高めてくれます。そこに、チームで働くことの意義と面白さがあると感じます。
チームのタスク管理のためには、まずは自分のタスク管理に慣れる必要があります。チームの中にタスク管理について同じ考えを持ってくれている人がいれば、管理はよりやりやすくなります。そのために、もっとタスクとリストという考え方を普及させたいという思いもあります。
将来のあなたのビックプロジェクトのために。ぜひぜひタスク管理はじめてみませんか。
ではではー
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