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良いレビューとは何だろう?

近頃、『Think!を2006年度分から読み返す機会があり、また同じ記事で唸ってしまいました。今回はレビューについて掘り下げて考えてみたいと思います。

20100419THK011.pdf (page 1 of 6)
20100419THK011.pdf (page 1 of 6) Photo by 130shin

 

レビューとは何か?


どんな職場でも、上司と部下がいれば行われること。それがレビューです。では、レビューとは一体何なのでしょうか?

えてしてレビューは形式の確認に終始しがちです。しかし、形式のレビューは、マイナスからゼロにしてくれるものの、ゼロからプラスにはしてくれません。この感覚はどの職場でも共通らしく、「ノーバリューアッド」と言われてしまうことも多々あるようです。

ですが、レビューは本来は生産的なものです。一つのことがらに二人以上の人がかかわると視点の交差が生まれるからです。

 

レビューの機能と定義


価値のあるレビューとはどのようなレビューでしょうか。視点の交差ということから考えれば、一つのことがらを、複数の目線で捉えやすくなるということがレビューの良い点です。

すると、レビューの機能は、多面的な見方をすることによってものごとをありのままの形で視ることができるようにすること、であると言えそうです。一人では見ることができなかった視点からものごとを視ることによって、別の論点を見つけることができるのです。

そのため、レビューとは、ものごとの形をより正確に捉えるために、担当者の視点に加え、異なる視点で視た場合の質問を担当者に行なうことであるとなります。

 

2つのレビューの失敗の方向性


レビューを視点の追加と考えると、その失敗は2つに分けられます。

  1. 担当者の視点をなぞっただけで新しい視点を追加していない
  2. 視点の追加による論点の設定がものごとの本質を捉えるものではない

1の例は、ちょっと突然ですが、「容疑者Xの献身」です。容疑者Xの仕立てたストーリーの通りに考えると筋が通っているため、それで正しいと考えてしまうというものです。

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これはレビューアが視点の追加を行なっていないため、レビューがノンバリューアッドになってしまう例です。時間が無いときについついやりがちなミスです。

一方で、2の例は「コメントしないと格好がつかない」場合に起こります。視点を追加してはいるのですが、全体に対するインパクトが小さい部分にしか目線が届いておらず、結果として重箱の隅をつついている場合です。

1も2も、レビューアが気をつけていないと陥りやすいミスです。特に2はレビューアのコメントに担当者が対応することを考えると、結果として時間の浪費にも繋がりかねないミスなので絶対避けたいところです。


まとめ - 良い視点を追加しているかを考えよう!


レビューとは視点の追加であると考えました。担当者はどっぷりと問題に浸かっているため、単一の視点に陥りがちです。その補足のためにレビューアはレビューを行なうという意識が大切です。

一方で、視点を追加する時には、加えた視点がものごとをよりよく視るためのものかどうかということを考えなければいけません。担当者の視点をなぞるのはダメですが、部分的な視点を加えるだけもまたダメです。

経験上、レビューアが全く異なるアプローチで考えて、担当者と同じ結論に辿り着くケースを何度も見てきました。そのような別のアプローチができるようになるまで、レビューアとして精進せねばと思います。

レビューは奥の深い技術だとつくづく感じます。上手なレビューは担当者を一人では辿り着くことができなかった境地に導いてくれます。

まだ苦手な部類の技術なのですが、精進したいです。

ではではー

 

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