心の動きなしには成し遂げられない大仕事
最近、大仕事をするためにはココロの働きが必須だと感じています。
ルーティンとタスクの違い
ルーティンとタスクの違いは、反復的に生じるものかどうかという発生起源に基づく分類の他に、仕事に求められる質の違いもあると考えています。ルーティンは「満足できる水準の質をいかに早く達成するか」が重要であるのに対して、タスクは「限られた時間の中でいかに高い品質を達成するか」が重要となります。
仕事の中には、満足水準を満たせば十分であるというものも多くあります。そのような仕事に必要以上に時間を費やすことはToo muchで、逆に時間を掛けなければならない仕事に時間を回せなくなってしまいます。ルーティンの高速化で作った時間をタスクに当てることが、全体としての仕事の質を高めます。
例えば、高級ホテル経営で有名な星野リゾートでは、リピーター獲得のために良く効く項目と効きの悪い項目を分類し、効きの良い項目に注力しているそうです。ホテル業ではリピーターを獲得しなければ経営は先細りになってしまいます。そのため、リピーター獲得に効く項目を見分け、そこにより注力することで、科学的にリピーターの獲得率を高めているのだそうです。
何をルーティンとして何をタスクとして分類するのかの判断は、仕事全体の質を高めるための第一歩と言えそうです。
タスクと大仕事の違い
ル−ティンとして位置づけられなかったタスクの中には、相当なパワーが必要となるため通常発揮している力だけでは不十分となる仕事も含まれます。そのため、通常の力でできる仕事がタスク、通常の力で対応できない仕事は大仕事となります。
大仕事は日常的には生じません。数年に一回の改革・変革、そのようなものが大仕事です。そのため、大仕事は経験する数が少なく、日常的な力では対応が困難となります。その克服をどのようにするのかは常に問題となります。
例えば、大仕事を日常としているプロフェッショナルに仕事のサポートを依頼するというのは、有効な手段です。自分にとっては大仕事でも、彼らにとってはタスクであるという状況は往々にして生じ得ます。一方で、プロフェッショナルにとっても大仕事となる状況も当然あり、その場合には参加者全員が通常の力では対応できないことになります。
ココロの動きが大仕事に与える影響
参加者全員にとって大仕事の時に、プロジェクトの成否を分けるものは何でしょうか。その一番大きい要素がココロだと思います。
人はココロの状態によって発揮できる能力が大きく変わります。愛/憎しみ、希望/嫉妬、期待/恐怖、ココロの動きにはプラスの方向もマイナスの方向もありますが、その全てに言えることが極めて大きな力を生む原動力となるということです。
つまりは、ココロの動きなしには通常の力を超える力というものは出てこないということです。そして、大仕事において通常の力を超えるものが出ない状況というのは、極めて危険な状況です。だから、大仕事にはココロが動いている人間が必ず必要となります。
聞いた話ですが、大きなプロジェクトを任せる場合には、本人がやりたいようにやらせるのがロジックで詰めるときよりも上手くいく場合が多いのだそうです。ロジックで考えるとAだけれども、担当者がやりたいのはBというときは、Bをやる方が良いと。それは、担当者の心が動いているからなのだと思います。
まとめ - ココロの動き無しには達成できない仕事もある
ずっとロジカルな仕事を心がけてきたのですが、そのような仕事の仕方ではタスクには対応できるのだろうけれども、大仕事には対応できないのだろうな、ということに気づきました。仕事にもココロの動きは必要です。ココロの動きなしには達成できない質の水準があります。
ロジックはテクニックであり、スキルです。使えば使うほどに上達はします。ですが、アンロジカルな思考や精神状況でないと達成できない仕事も存在するというのが今回の発見です。
ココロの動きを殺すのではなく、活かす仕事をしたいと思います。
みなさんは最近、ココロ動いていますか?
ではではー
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